灯油とガソリン何が違う? 石油製品の違いと種類を簡単解説!

灯油もガソリンも同じ原油から出来ているのに『何で車は灯油じゃ駄目なんだろう』と素朴な疑問を抱いた事はありませんか?
意外と多くの人が灯油や軽油、ガソリン等の違いがよく分かっていないようです。
そこで今回は灯油やガソリンなどの特徴などの説明と共に、違いを分かり易くご紹介いたします。

●何故、種類が生まれるの?

ガソリンや灯油の元となるのは原油ですが、原油の時点では不純物が多く、そのまま使っても燃焼が安定しないため使い物になりません。原油は見た目も黒くドロドロで、私たちが想像する灯油やガソリンなどとはほど遠い姿をしています。
そんな原油を使えるようにするために精製という作業をし、沸点の差によって様々な種類に分けるわけです。精製は『蒸留』をイメージして頂ければ分かり易いと思います。海水のままでは飲み水にも調味料にも使えませんが、蒸留して水と塩に分ければ、用途も広がりますよね。考え方はそれと同じです。

●精製される油の種類

精製される石油製品は海水とは違い、多くの油に分けられます。

ナフサ……『沸点20~220℃』

ガソリンに似た特性をもつ石油製品。ナフサのうち沸点範囲が35~80℃程度の軽質ナフサと呼ばれるナフサはプラスチックなどの合成樹脂や化学繊維の原料となります。

ガソリン……『沸点30~220℃』

言わずと知れた有名な石油製品ですね。主に車やコンロなどの燃料として使われます。その他、塗料、油脂抽出、ドライクリーニングなどにも用いられるようです。

灯油……『沸点145~270℃』

ガソリンに並ぶ身近な石油製品ですね。主に暖房や給湯器の燃料として使われます。また、ガソリンの引火点が『-43℃』以下であるのに対し、ガソリンの引火点は『40~60℃以上』と高いため、常温でも比較的安全に保存できるのが特徴です。

また、高純度に精製したものは飛行機などに使うジェット燃料になります。

軽油……『沸点170~370℃』

あまり馴染みは深くありませんが、この名称ぐらいは聞いたことはあると思います。ディーゼルエンジンの燃料として使われます。 燃焼効率が良いのが特徴です。
また、時々その軽油という名称から『軽自動車用燃料』と勘違いされている方もいらっしゃいますが、実際には油としての比重が軽い所から名付けられました。軽自動車とは何ら関係がなりませんので、間違えて覚えている方は直してくださいね

重油……『沸点300~400℃』

原油からガソリンや灯油を分離したさいの残油、または重質の石油製品です。一般的にボイラーや大型船舶の燃料など工業目的で使われます。

また、大型船舶などの大きくて重いものの燃料として使われているため『重いものに使う燃料』から重油という名前が付いていると勘違いしている方がおられますが、比重が重いことから名付けられていますのでご注意ください。

その他

  • LPガス……タクシーやガスレンジの燃料として使われます。
  • アスファルト……道路の舗装や防水剤として使われます。

●まとめ

如何でしたでしょうか?
今回は石油製品についてご紹介いたしました。

  • 種類が生まれる訳
  • 石油製品の種類

これで疑問は解決しましたか?
今後も石油製品についてしっかりとした知識を身につけ、生活に役立てていきましょうね!

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