危険物取扱者を目指すあなたへ! 第1類危険物『酸化性固体』とは?

酸化性個体をご存じでしょうか? 名前だけ聞くとさびた鉄のようなものを連想しますが、実は取り扱いを間違えると火災を引き起こす『危険物』なのです。

では、酸化性個体とはいったいどのような物なのでしょう。

今回は酸化性個体についての解説を中心に、危険物にまつわる情報をご紹介します。危険物取扱者についても解説するので、気になる方はぜひ最後までお付き合いくださいね!

  1. 酸化性固体の特徴
  2. 消火方法と予防法
  3. 危険物取扱者について
  4. 危険物取扱者になるために

1.酸化性固体の特徴

『酸化性固体』とは可燃物を酸化し、極めて激しい燃焼や爆発を起こす固体のことです。危険物の分類としては、第1類危険物として指定されています。

しかし、酸化という言葉自体はとても一般的ですし、名称だけ見れば別に危険性を感じない名前ですよね。しかし、危険物一覧に名を連ねています。

では、そもそも『酸化性個体』とは何なのでしょうか。

1-1.酸化とは?

まずは酸化についてです。

酸化というのは、物質が酸素が化合する反応のこと。酸素と化合するから、頭文字を取って『酸化』という風に呼ばれているわけです。酸化の代表例といえば鉄でしょう。ペンキを塗っていない鉄はさびて『酸化鉄』になります。

1-2.酸化性とは?

では酸化性というのは何なのでしょう。

酸化性とは物質が燃焼するのを助ける性質のことをいいます。『酸化性の物質』とは加熱や摩擦、衝撃などによって酸素を放出しやすく、可燃物と接触すると燃焼・爆発する性質を持った物質のことです。また、酸化性は別名で『助燃性』とも呼びます。

そう、助燃性。つまり酸化性とは酸素を含んでいて燃えるのを助ける性質という意味なのです。

酸化、と言う言葉に引っ張られて何となく安全そうに思えるかもしれませんが、助燃性と聞けば何となく危ない物であることがイメージできるのではないでしょうか。

2.火災時の消火方法と予防法

もしも酸化性個体による火災が起きた場合、どのようなことに気をつけて消火すれば良いのか。また、火災を起こさないためには、どのような予防法があるのかについてご紹介します。

2-1.火災が起きたらどうするの?

酸化性固体の基本的な消火方法は、大量の水で冷却することです。酸化性固体はある程度の熱がないと酸素を放出できません。水で冷却して温度を下げ、酸素の放出を防ぐことで消火することができます。また、消火の際には酸化性固体だけではなく、周囲の可燃物にも水を掛けて延焼を防ぐのを忘れないようにしましょう。

ただし、中には水で冷却してはいけないものもあります。それが『アルカリ金属の過酸化物』です。この過酸化物は、水と反応して酸素を出す性質を持っていますので、水で消火しては火に油を注ぐ形になってしまいます。

アルカリ金属の過酸化物を消火する際には、粉末消火剤や乾燥砂を用いた窒息消火しましょう。窒息消火とは文字通り酸素を消して窒息させたり、周囲の酸素濃度を下げたりして燃焼を止める消火方法です。分かりづらい方は学生時代の理科の実験を思い浮かべてください。火の付いたアルコールランプに蓋をかぶせると一瞬で消えますよね? あれと同じ原理の消火方法です。

窒息消火ができないほど火災が進んでいる場合には、周りの可燃物に水を掛けて延焼を抑えるようにしましょう。

2-2.火災を起こさないために

重要なのは加熱や摩擦などといった、火災に繋がりそうな事を避けることです。また、衝撃を与えるだけでも危ない物もありますから、その点についても注意しましょう。

また、還元性物質や強酸、可燃物などとの接触・混合を避けるのも重要です。漂白剤などに『混ぜるな危険』と書かれているのを目にしたことはありませんか? 酸化性個体も混ぜると非常に危険で、火災や爆発を引き起こす危険が高まります。

特に硫酸などの強酸との混合は一番避けるべきでしょう。状態が不安定になり、可燃物を発火させるだけでなく、混合物自体が自然分解し爆発することがあります。

3.危険物取扱者について

危険物取扱者とは、消防法に基づいて危険物を取り扱ったり、取り扱いに立ち会うために必要となる国家資格です。  危険物取扱者になるには国家試験に合格して免状の交付を受けなければいけません。

この危険物取扱者には大きく分けて『甲種』『乙種』『丙種』の3つに分けられ、その種類によって扱える危険物や権限が変わってきます。

3-1.甲種危険物取扱者

甲種の取扱者は『危険物のエキスパート』です。

危険物は第1類から第6類までに分けられるのですが、甲種の資格者はその全てを扱う権限を有し、無資格者が扱う際の立会いができます。さらに、6か月以上の実務経験があれば『危険物保安監督者』になることも可能です。危険物の資格の最高峰と言っても過言ではありません。

危険物の種類

  • 第1類危険物……酸化性固体
  • 第2類危険物……可燃性固体
  • 第3類危険物……自然発火性物質および禁水性物質
  • 第4類危険物……引火性液体
  • 第5類危険物……自己反応性物質
  • 第6類危険物……酸化性液体

3-2.乙種危険物取扱者

乙種の取扱者は『種別のエキスパート』です。

免状を取得した類の危険物に対する取り扱い資格を有し、立会人になることができます。また、6か月以上の実務経験があれば、危険物保安監督者になることが可能です。

これまでお話ししてきた酸化性個体を扱いたいのであれば、第1類の乙種危険物取扱者になれば扱うことができます。

3-3.丙種危険物取扱者

丙種危険物取扱者は『特定の第4類危険物を扱うことができる資格者』です。エキスパートではありませんが、知識を持った人といった扱いが近いでしょう。

丙種の取扱者は第4類危険物のうち、ガソリンなど特定の危険物について取り扱えます。しかし、甲種や乙種と違って立会いはできず、危険物保安監督者にもなれません。

取り扱える第4類危険物

  • ガソリン
  • 灯油
  • 軽油
  • 重油
  • 潤滑油
  • 第3石油類
  • 第4石油類
  • 動植物油類

4.危険物取扱者になるために

ここでは主に乙種を目指している方向けの情報をご紹介します。ぜひ、参考にしてみてください!

4-1.試験内容について

危険物取扱者乙種の試験内容は3つで構成されています。その3つのうちどれかひとつでも正解率が60%未満だと不合格になりますので注意しましょう。

  • 危険物に関する法令基礎的な物理学
  • 基礎的な化学危険物の性質
  • その火災予防及び消火の方法

試験の方法は選択肢の中から正解を選ぶマークシート方式ですので、事前に暗記をしていれば必ず答えられる問題ばかりです。学力は関係ありません。

その証拠として、小学2年生の少年が甲種に合格した例があります。彼は8歳ながら全ての危険物の取り扱い資格を有したことになるわけですね。小学2年生の学力より低い大人はいないでしょうから、根気強く暗記すれば必ず合格することができるでしょう。

4-2.試験日程について

試験日は前期と後期があります。前期は4月から9月、後期は10月から3月です。前期に落ちても後期に再チャレンジできるので、臆さず挑みましょう。

また、合格者は一般財団法人消防試験研究センターのHPで発表されると同時に、合否を問わず郵送によって報されるようになっています。

まとめ

いかがでしたか?

今回は酸化性個体についての解説と、危険物取扱者にまつわる話をご紹介しました。

  1. 酸化性固体の特徴
  2. 消火方法と予防法
  3. 危険物取扱者について
  4. 危険物取扱者になるために

危険物取扱者は暗記さえできれば、甲種を取得するのも夢ではありません。過去問を買ってしっかりと勉強しましょう。