自動火災報知設備とは~感知器・受信機の種類~

安心した生活を送るためにも火災をいち早く教える「自動火災報知設備」はとても大切です。
火災をいち早く知ることで、火災による被害をできるだけ防ぐことができます。
そこで、自動火災報知設備にはどんな種類があるのか、設置義務・基準について詳しく説明します。

  1. 自動火災報知設備とは
  2. 感知器・受信機の種類
  3. 知っておきたい設置義務・基準
  4. まとめ

1.自動火災報知設備とは

自動火災報知設備は火災による被害を抑える大切な機器です。自動火災報知設備とは何なのか詳しく説明しましょう。

1‐1.火災を知らせる消防用設備

消防用設備は「警報設備」や「非難設備」「消火設備」など使用目的によってさまざまな種類があります。
自動火災報知設備(自火報)は「警報設備」の1つです。
火災が起きていることをまわりに伝える役割を持っています。
つまり、火災を知らせると同時に常時火災が起きていないかどうか監視しているのです。
火災を感知したときは火災警報器で知らせてくれます。
そして、非常放送設備と連動している場合は「火事です」と音声で伝えるものもあるのです。
自動火災報知設備がなければ火事に気づかず、避難が遅れるケースもあります。
素早い避難をするためにも、自動火災報知設備は必要不可欠です。

1‐2.感知器・受信機・音響装置が連動している

自動火災報知設備は感知器、受信機、音響装置と連動しています。
詳しく説明すると、受信機・発信機・表示灯・感知器・地区音響装置・中継器から構成している設備なのです。
システムによって異なりますが、天井についている感知器が最初に熱を感じとります。感知器は指で押すタイプの発信機ともつながっているのです。
発信機はよく建物内に見かける丸型のスイッチになります。
発信機と感知器の信号を受信機が受け取り、地区音響装置や表示灯、非常放送設備に信号を送るのです。
受信機からやってきた信号によって、ベルがなる、音声放送が流れます。
また、受信機はほかの連動設備にも信号を送るのです。近くの消防署や警備会社に直接信号を送る受信機もあります。

1‐3.主に2種類あるシステム

自動火災報知設備のシステムは主に「P型」と「R型」の2種類があります。
電流によって火災信号を送る「P型」はさらに“P型1級”と“P型2級”にわかれるのです。機能や規模によって変わるのでチェックしてくださいね。
受信機から感知器・発振機までの配線は規模によって数が増えていく仕組みになっています。
そして、もう1つの「R型」は電流ではなく固有番号(アドレス)を設定するタイプです。通信することで火災信号が受信できるようになっています。
P型は配線の数がポイントになりますが、R型は一定の配線本数です。発生場所を固有番号で特定できるため、大規模な建物の設置に適しています。

2.感知器・受信機の種類

2‐1.主に3種類ある「感知器」

火災から発生する熱や煙を察知して火災の発生を感知する機器が「感知器」です。
火災をいち早く察知する設備なのでとても大切な機器になります。
煙や熱から火災を察知した瞬間、火災信号を受信機に向けて発信するのです。
感知器には主に「熱感知器」、「煙感知器」、「炎感知器」と3種類あります。
火災によって上昇した温度を察知するタイプの「熱感知器」はさらに差動式分布型・差動式スポット型・定温式スポット型・熱アナログ式スポット型の4つです。
火災の初期に出る煙を察知する「煙感知器」は光電式スポット型・光電式分離型・光電アナログ式スポット型・光電アナログ式分離型・イオン化式スポット型があります。
そして、最後の「炎感知器」は炎から出る放射エネルギーを察知するタイプです。
炎感知器には赤外線式と紫外線式スポット型があります。

2‐2.受信機の種類は全部で5つ

主に、建物の防災センター・中央管理室に設置するのが「受信機」です。
受信機は感知器や発信機からの信号を受信して各方面に火災を伝える役割を担っています。
また、各方面に伝えると同時に地区音響装置を作動する指示も出しているのです。
受信機の種類は全部で5つあります。
先ほど説明したとおり、「P型」と「R型」のほかに、「G型」、「GP型」、「GR型」の5つです。設置する建物の大きさによって設置する種類が異なるでしょう。
正常に受信機を作動するためにも、設置する場所に合った種類を選ばなければなりません。

3.知っておきたい設置義務・基準

3‐1.法令21条によって決まっている「設置基準」

自動火災報知設備は消防法によって設置が義務になっています。
一定面積以上の建物、雑居ビル、重要文化財、防火対象物、店舗には必ず設置しなければなりません。
特に、映画館や患者が入居する病院、ナイトクラブなどの密封空間は自動火災報知設備が必要不可欠です。
定期的に消防署が点検するため、きちんと設置基準を守る必要があります。
自動火災報知設備は人の命を守るための大切な機器であること、設置基準を守っているかどうかが大切です。

3‐2.定期的な点検が大切なポイント

消防法に沿って自動火災報知設備を設置します。
また、消防法施行規則によって設置工事の内容も決まっています。
工事の際には消防施行規則に沿ってすすめなければなりません。
そして、設置した後の「点検」が何よりも大切なポイントです。
消防法令によって点検周期が決まっています。
消防法令によると、自動火災報知設備の点検は半年に1度です。点検と同じく、1年か3年に1度消防署へ書類を提出しなければなりません。
以上のように厳しくルールが決まっているのにはわけがあります。
実際、自動火災報知設備が正常に作動しなかったせいで避難に遅れた人が亡くなった事件が起きているのです。
定期的な点検は正常に動くかどうかを確認するための作業になります。
人の命を守るためにも、設置・点検は必ず続けましょう。

4.まとめ

自動火災報知設備とは何なのか、感知器・受信機の種類、知っておきたい設置基準や義務について説明しましたが、いかがでしたでしょうか。
人の命にかかわる大切な設備だからこそ、きちんと設置・点検しなければなりません。

  • 火災を知らせる消防用設備
  • 感知器、受信機、音響装置が連動している
  • システムの種類は主に「P型」と「R型」
  • 感知器の種類は主に3つ
  • 受信機の種類は主に5つ
  • 法令21条によって決まっている「設置基準」
  • 定期的な点検が大切なポイント

以上は必ず押さえておいてください。
建物の大きさによって設置するべき自動火災報知設備が異なります。消防法による設置基準を確認しながら正しく設置することが大切です。
人の命を左右する「自動火災報知機器」は正常に動くために設置します。
正常に動くかどうか点検も定期的にしていきましょう。