危険物取扱者の免状は更新が必要? 条件や注意点を紹介!

危険物取扱者の資格は取得して終わり、というわけではありません。一定期間ごとに更新する必要がありますし、危険物を取り扱う仕事に就いている場合は講習義務もあります。

そこで今回は、危険物取扱者の免許更新の頻度や方法などをご紹介します。うっかり更新を忘れたり、講習を受け忘れてしまった場合の対処法もご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。危険物取扱者の資格を持っているという方や、これから資格を取得したい、という方は必読です。

1.危険物取扱者の免状について

危険物取扱者の免状は、運転免許証とよく似た形のカード型をしており、顔写真も添付するようになっています。取得している危険物取扱者の種類に、交付年月日と交付番号が入っており、発行者は都道府県知事です。資格を活用して仕事をする場合は、免状の提示を求められたとき、すぐに提示する義務があります。そのため、職場に免状をおいておく方が多いでしょう。また、移動タンク貯蔵所(タンクローリー)で危険物を運搬している時は、必ず免許を携帯しておかねばなりません。

危険物取扱者の免状は、運転免許証とよく似た形のカード型をしており、顔写真も添付するようになっているんですね。
免状の提示を求められたら提示する義務があり、職場に免状をおいておくことが多いでしょう。また、移動タンク貯蔵所で危険物を運搬している時は、必ず免許を携帯しておかねばなりません。

2.危険物取扱者の免許の更新が必要な理由とは?

この項では、危険物取扱者の免許の更新が必要な理由をご紹介します。危険物を取り扱う仕事に就いている人だけでなく、免許を持っているだけの人も更新が必要なんですよ。

2-1.危険物取扱者の免許の特徴

危険物取扱者の免状は自動車の運転免許証とよく似た形をしています。
危険物の類の欄もあり、取り扱える類に丸がついているので、免状を見ればどの類の危険物が取り扱えるか一目でわかるようになっています。他の国家試験の免状は賞状のような形状をしているものも多いので、特殊な形状といえますね。

2-2.更新が必要な時期と場合

危険物取扱者の免許は10年ごとに顔写真の更新が必要です。10年たてば年齢を重ねた分顔も変わってきますから、取得当時の写真のままでは本当に本人かどうかわからなくなるからです。

また、本籍地や氏名が変わった場合も免許の書き換えが必要です。ですから結婚をする際は、銀行や免許証の手続きとともに、危険物取扱者の免許の更新も行いましょう。

申請方法は消防試験研究センターのホームページに記載されているので、まずそれを熟読してから必要書類を揃えて申請をしましょう。ちなみに書き換えには700円の手数料が必要です。
郵送での更新も受け付けてくれますので、遠方に住んでいても安心です。

また、免許証が破損をしたり、紛失したりした場合も速やかに再発行の手続きをしなくてはなりません。さらに、紛失した免許証が再び出てきた場合は、古い免許証を消防署研究センターに変換する必要があります。

免許証を2枚持っていることはできませんので注意してください。免許証を紛失したままにしておくと、新たな類を獲得した場合、まずは免許の再発行手続きから行わなくてはならず、大変面倒なことになります。

危険物取扱者の免許は10年ごとに顔写真の更新が必要なんですね。
10年たてば年齢を重ねた分顔も変わり、本人かどうかわからなくなってしまうからです。

3.免許証の更新を忘れてしまったら?

車の運転免許と異なり、危険物取扱者の免状は更新のお知らせなどが来ません。そのため、資格を活用して仕事をしていない場合は、更新を忘れてしまうこともあるでしょう。更新を忘れても免状が失効することはありません。ただし、更新に時間がかかることがあります。ですから、資格を取得したら、活用して仕事をしていなくても年に1度は免状を確認しておきましょう。なお、免状を紛失し、免状の番号や交付年月日も既に分からなくなってしまった場合は、再交付にかなり時間がかかることもあります。ですから、資格を活用して仕事をしている場合、免状のコピーを取っておくとよいでしょう。

更新を忘れても免状が失効することはないんですね。
ただし、更新に時間がかかることがあるため、資格を活用して仕事をしている場合は免状のコピーを取っておくとよいでしょう。

4.危険物取扱者保安講習の受講義務について

危険物取扱者の資格を取得し、危険物を取り扱う仕事に就いている場合は、定期的に保安講習を受講する義務があります。この項では、保安講習を受験しなくてはならない条件や、頻度をご紹介していきます。保安講習を受け忘れ続けていると免状が失効する可能性もあるので、注意が必要ですよ。

4-1.保安講習を受けなくてはならない人とは?

危険物取扱者保安講習は、

  1. 継続して危険物取扱作業に従事している者
  2. 新たに従事する者または再び従事することとなった者
  3. 新たに従事する者で、過去2年以内に免状交付または講習を受けている者

は必ず受講しなくてはなりません。危険物取扱者の資格を持っているだけで、危険物を取り扱う仕事に従事していない場合は受講義務はありませんが、受講をすることは可能です。受講を受ける頻度は、1・3が前回受講をした日以降、最初の4月1日から数えて3年以内、2は従事することになった日から1年以内に受けなくてはなりません。

4-2.どこで受けられるの?

危険物取扱者保安講習は、月一回程度の頻度で各都道府県で行われています。日程を知りたいという方は、危険物安全協会(連合会)に問い合わせてみましょう。ホームページもありますので、電話番号などは簡単に検索できます。危険物を取り扱う仕事に就いている場合は、会社から指示がある場合も多いでしょう。自分でガソリンスタンドなど危険物を取り扱う仕事をしている場合は、必ず忘れないように注意してください。

4-3.保安講習の内容とは?

危険物取扱者の保安講習は、給油取扱所従業者とその他の従事者の2種類のうち、どちらか該当するほうを受講する場合が多いです。ちなみに給油取扱所従業者というのはガソリンスタンド勤務のことです。独立して講習が開かれているということは、それだけ従業者が多いということですね。

なお、東京都は5種類・神奈川県は3種類の中から該当するものを選ぶ形式ですので注意しましょう。受講時間は約3時間で4,700円の受講料が必要です。

4-4.保安講習を受けないとどうなるの?

危険物は取り扱いを間違うと、大変危険です。万が一火災になった場合は多大な被害が出ることでしょう。保安講習を受けないということは、危険物を取り扱う資格がないとみなされてしまいます。保安講習を受けないと、消防法違反となり違反点数が付加されます。違反点数が積み重なっていくと、免状返納命令の対象となりますので忙しくても保安講習だけは受けるようにしましょう。どうしても、という場合は危険物安全協会へ早めに相談に行ってください。

資格を取得して危険物を取り扱う仕事に就いている場合は、定期的に保安講習を受講する義務があるんですね。
危険物取扱者保安講習は、月一回程度の頻度で各都道府県で行われています。会社から指示がある場合も多いですが、自分でガソリンスタンドなど危険物を取り扱う仕事をしている場合は、必ず忘れないように注意してください。

5.危険物取扱者の資格を取ったら注意しておきたいこと

さて、ここまで読んでいただければ危険物取扱者の資格は、取得した後も一定期間でさまざまな手続きが必要、ということが解っていただけたと思います。ではここで、危険物取扱者の資格を取った際に注意しておきたいことの一部を挙げておきましょう。

  • 危険物の資格を取ったら免状を交付してもらう
  • 免状には写真が必要であり、免許証と同じく無帽で顔がはっきり見えるものを使用する
  • 免状は氏名や本籍地が変わった場合は更新が必要
  • 免状の顔写真は10年ごとに更新が必要
  • 危険物を取り扱う仕事に就いている場合は3年ごとに保安講習の受講が必要
  • 危険物取扱者の免状を紛失・破損した場合は速やかに再交付の手続きが必要

つまり、運転免許証と同じようなもの、と心得ておいてください。なお、危険物取扱者の免状はタンクローリーの運転手のみ携帯義務があります。この場合は運転免許証と一緒にもっておけば忘れることはないでしょう。

運転免許証と同じようなもの、と心得ておく必要があるんですね。
危険物の資格を取ったら免状を交付してもらう、免状の写真は免許証と同じく無帽で顔がはっきり見えるものを使用する、免状は氏名や本籍地が変わった場合は更新が必要、免状の顔写真は10年ごとに更新が必要、危険物を取り扱う仕事に就いている場合は3年ごとに保安講習の受講が必要、免状を紛失・破損した場合は速やかに再交付の手続きが必要、などを覚えておきましょう。

おわりに

いかがでしたでしょうか? 今回は危険物取扱者の免許更新の頻度と必要性をご紹介しました。
まとめると、

  • 危険物取扱者の免状は10年ごとに顔写真の更新が必要
  • 危険物取扱者の免状は本籍地、氏名が変わった場合は更新が必要
  • 危険物を取り扱う仕事についいる場合は3年ごとの保安講習を受講する義務がある

ということです。他の国家資格と比べて厳しいような気がする人もいるでしょう。しかし、危険物を取り扱うということはそれだけ注意しなくてはならない、ということなのです。万が一免状が盗難にあい、悪用された場合は大きな被害が出る可能性もあるでしょう。危険物取扱者の資格を取得する際は、取得後の手続きも忘れずに覚えておいてください。

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