除光液などに入っている「アセトン」の危険性や特徴、注意点について

日用品から仕事場で使うものなど、私たちのまわりには“危険物”がひそんでいます。
危険性のあるものを専門的に扱う「危険物取扱者」は、危険物について詳しく知識を身につけておかなければなりません。
そこで、危険物の1つである“アセトン”の特徴や危険性、取り扱う際の注意点、引火点など説明しましょう。
アセトンは除光液にも入っているので、知らない間に使っているケースもあります。
安心して使うためにも「知識」は必要不可欠です。

  1. アセトンの特徴
  2. アセトンの危険性
  3. アセトンの注意点
  4. まとめ

1.アセトンの特徴

安心してアセトンを取り扱うためには、アセトンの特徴を把握しなければなりません。危険物にはそれぞれ独特の特徴を持っています。
除光液など幅広い商品に入っているアセトンの特徴について説明しましょう。

1‐1.さまざまなところで使用している有機化合物

アセトンは、水で溶かすことのできない液体を溶かす“有機化合物”の1つです。
ケトンの中でも最も簡単な構造になっているため、溶けやすい特徴を持っています。
水のほかに、アルコールやエーテル、クロロホルムなど、ほとんどの油脂を溶かすことができるでしょう。
よって、いろいろなところで幅広く使っています。
たとえば、除光液、塗料の溶剤、プラスチック製接着剤など私たちが普段お世話になっている商品にも入っているのです。
成分表には“アセトン配合”という文字が記載しています。自分が使っている商品に入っているかどうか、ぜひチェックしてみてください。
また、アセトンは無色の液体で、「2-プロパノン」や「ジメチルケトン」とも呼びます。

1-2.強い引火性と高い揮発性

アセトンの特徴は、「強い引火性」と「高い揮発性」の2つです。
第1石油類に入っているアセトンは、危険性の高い危険物になっています。
第1石油類のほかにも、第2・第3・第4石油類はありますが、それぞれ引火点が異なるのです。
第1石油類の引火点は“21℃以内”になっています。
21℃以内であればすぐに引火してしまうため、取り扱いには十分に注意しなければなりません。
そして、もう1つの特徴が「高い揮発性」です。
揮発性とは、液体の蒸発しやすい性質になります。水に溶けやすい特徴から水溶性第1石油類にわけるでしょう。
強い引火性、高い揮発性は火災にもつながるので注意が必要です。

1-3.アセトンの火災予防とは

安心して取り扱うためにも、アセトンの火災予防法を把握しておきましょう。
およそ20℃で引火してしまうアセトンは、蒸気をためこまないようにしなければなりません。
独特のニオイを持っているので密封空間では悪影響をおよぼしてしまうでしょう。
未然に火災を防ぐため、通気・換気の良い場所でアセトンを取り扱ってください。
また、蒸気とともに“静電気”もためこまないように注意しなければなりません。
実際、静電気のせいで火がついたというケースもたくさんあります。
有機溶媒になるため、体を守る用具は必ず着用しましょう。

2.アセトンの危険性

2-1.大人だけでなく胎児への悪影響も

アセトンの危険性についてご存じですか?
アセトンの危険性は大人だけと思いがちですが、胎児への悪影響もあります。
引火性の高い危険物なので、アセトンの蒸気が目や呼吸器・生殖器に入ってしまうのです。
結果、眠気が出てくる、めまいが起きる、呼吸困難、血液障害などさまざまな悪影響をおよぼします。
おなかの中にいる胎児にも悪影響をおよぼすので妊婦は注意しなければなりません。
ほかにも、大量のアセトンを吸収すると、頭痛や気管支炎を引き起こす場合があります。中には意識を失うケースも出てくるため注意が必要です。

2-2.身近な生活にも危険性がある

アセトンの危険性は身近な生活にもひそんでいます。
たとえば、マニキュアによる事故です。
ある人はマニキュアを薄める、混ぜ合わせるなどアセトンが入っている容器を激しく振りました。
結果、蒸気圧によって容器が破裂したのです。破裂したため、手にケガをしてしまいました。
以上のような事件も起きているため、身近な生活にも十分に注意しなければなりません。
正しい使い方をしたうえで使わなければ事故を起こしてしまうでしょう。
また、アセトンが入っている除光液は“乾燥しやすい”特徴を持っています。爪の表面にある油分を取りのぞくため、乾燥しやすくなるのです。
よって、爪が異常に白くなる、割れやすくなるという悪影響もあります。
除光液を使用する際は、乾燥防止のために「保湿」にも注意が必要です。

3.アセトンの注意点

3-1.もしものときに知っておきたい“消火方法”

アセトンの特徴を把握するのはとても大切です。
特徴を把握しておけば、正しい方法で消火ができます。
消火方法は危険物によって異なるので十分に注意しなければなりません。
アセトンの消火方法は基本的に「窒息消火」になります。
窒息消火とは、酸素の供給源を断絶する消火方法です。
酸素によって火災がひどくなるため、根本的な部分を解決します。
窒息消火としては、燃焼物に不燃性の泡をかける、ハロゲン化物や二酸化炭素のガスを注入する、粉末消火剤でおおうやり方になるでしょう。
正しい方法で消火しなければ火災がひどくなるので注意しなければなりません。

3-2.注意しておきたいアセトンの取り扱い

基本的に火の気のあるところではアセトンを取り扱ってはいけません。
そして、取り扱い作業中は吸いこまないように「局所換気装置」を取りつけたほうが良いでしょう。
きちんと換気システムが整っている場所でなければアセトンが取り扱えません。
もし、作業中に容器からこぼれた場合は、素早く布でふき取りましょう。
そして、水が入っている容器に保管してください。
目にアセトンの蒸気が入った場合は大量の水で素早く洗いましょう。
たとえ、痛みや異常がなかったとしてもすぐ専門医療施設で診察を受けたほうが良いです。
誤って飲みこんだ、ガスを吸いこんだときも医師の診察が必要になるでしょう。
アセトンを使用した後は手洗いうがいを徹底するように心がけてください。
さらに、危険物取扱者は、作業場で働く人たちに正しい知識を伝えることも大切です。
危険物の取り扱いに関して正しい取り扱いを伝えていきましょう。
そして、注意喚起をしっかり呼びかけることも大切になります。
資格を取得するまで勉強は大切です。自分のペースで勉強できるよう工夫してください。
仕事をしながらの勉強が大変なら、通信講座がおすすめです。通信講座であれば、自分のペースで勉強できるでしょう。

4.まとめ

アセトンの特徴や危険性、注意点について説明しましたが、いかがでしたでしょうか。アセトンは引火性が強く、揮発性が高い危険物です。
作業場で使うアセトンを取り扱う際は、防護用具をきちんと装備しなければなりません。
そして、安全に作業できる場所かどうかもしっかり確認しておきましょう。火の気がない、換気システムが整っているかどうか定期的な点検も必要になります。
事故が起きた後では取り返しがつきません。未然に事故を防げるよう、日々の作業が必要です。
念には念を、しっかり作業員・従業員の安全を守っていきましょう。