危険物の正しい管理を徹底する。
これが危険物保安監督者の基本的な業務です。危険物取扱者の資格を持っている人で、一定の条件を満たしている場合はこの業務を行うよう選任される場合がありますよ。
あなたは今、危険物取扱者の資格を取得するために勉強中ですか?
もしそうなら、危険物保安監督者になることを想定してその仕事内容をよく知っておく必要がありますよ。
そこで本日は、危険物保安監督者とはどのような仕事なのか3つのポイントを解説致します。これは試験にも出る事がある重要なポイントなので是非参考にしてみてくださいね。
危険物保安監督者はどのように選ばれるのか?
危険物取扱者の資格を持っているだけでは危険物保安監督者になることはできません。
定められた資格と実務経験を持っている人がこの役に選任されますよ。では、どのような資格と実務経験が必要なのでしょうか?
必要な資格
- 甲種危険物取扱者:全ての危険物の保安監督者になれる
- 乙種危険物取扱者:取得している資格に対応した危険物の保安監督者になれる
実務経験
甲種・乙種共に6ヶ月以上必要
危険物保安監督者になるためにはこれらの資格と実務経験が必要です。同じ危険物資格保持者でも丙種の場合は危険物保安監督者になれないので注意しましょう。
危険物保安監督者は施設の所有者・管理者・占有者が選任を行い、選任後はそれを各市町村長に届ける必要がありますよ。
危険物保安監督者はどのような施設に必要なのか?
危険物を取り扱う全ての施設で危険物保安監督者を選任する必要があるわけではありません。この点もよく覚えておきましょう。
危険物保安監督者の選任が必要な施設は以下のとおりです。
- 危険物の製造所
- 危険物の屋外タンク貯蔵所(保管している危険物の指定数量が30以上の場合)
- 危険物の給油取扱所
- 危険物の移送取扱所
これらの施設では危険物保安監督者の選任が必ず必要になります。
地下タンク貯蔵所・屋内タンク貯蔵所・簡易タンク貯蔵所では保管する危険物の種類・引火点・指定数量に応じて保安監督者の選任が必要になることがありますよ。
危険物保安監督者が全く必要無いのはタンクローリーなどの移動タンク貯蔵所だけです。
危険物保安監督者の仕事内容
危険物保安監督者は、施設内で危険物が適切に保管・管理・維持されるように見届けるのが主な仕事です。そのため、危険物保安監督者は具体的に次のような業務を行います。
- 施設内の作業員に危険物取扱に関する技術指導や適切な管理方法を指導する。
- 補佐役の危険物施設保安員に対して施設の構造・維持管理・定期点検とその記録を指示する。(施設保安員が居ない場合は自分で行う)
- 異常を発見した場合は速やかに連絡・適切な処置をする。
- 火災が発生した場合やその危険が高い場合には適切な応急処置を行い消防に連絡する。
- 危険物の計測・制御・安全装置が正しく働くように管理する。
- 隣接する施設の関係者としっかり連絡を取る。
危険物保安管理者に選任された場合はこれらの仕事を責任を持って行う必要があります。
いかがでしたか?
この記事では、「危険物保安管理者とはどのような仕事なのか?」という点について3つのポイントをご紹介致しました。
- ポイント1:危険物保安管理者は甲種・乙種危険物取扱者の資格を持ち実務経験が6ヶ月以上必要
- ポイント2:危険物保安管理者は全ての危険物取扱所で選任されるわけではない
- ポイント3:危険物保安管理者の仕事は従業員に危険物の正しい取扱・管理・維持を指導すること
危険物保安管理者とはこのような仕事です。乙種以上の危険物取扱者の資格を持つ人なら誰もが選任される可能性があるので、その正しい仕事内容を知っておきましょう。