高圧ガス設備とはどのようなもの? ~特定設備と第一種圧力容器~

圧縮ガスや圧縮アセチレンガス、液化ガスが「高圧ガス」になります。
20℃、200kPa以上の圧力で容器に入れられているガスのことであり、非常に危険なものとなっているため、保存や取り扱いには十分に気をつけておかなければなりません。
高圧ガスを保存するために必要な“高圧ガス設備”について詳しく説明していきたいと思います。

高圧ガス保安法で定められている“特定設備”

“特定設備”は高圧ガス設備の種類のひとつであり、高圧ガス保安法に基づいて定められています。
高圧ガス設備にもさまざまな種類がありますが、特定設備は製造するときに高圧ガスを一定以上の規模でためこむ圧力容器のことを指しています。
主に挙げられる容器としては、塔・反応器・平底円筒形貯蔵・バルク貯蔵・加熱炉・凝縮器・熱交換器・球形貯槽・横置円筒形貯槽・たて置円筒形貯槽・蒸発器などが挙げられるでしょう。
特殊な容器となっているため、高圧ガスが通るだけになっている配管や圧縮機、バルブは特定設備ではありません。特定設備において、1番注意しておかなければならないのは“圧力”です。
ガスがどのくらいの圧力でためこまれているのかによって容器も違うものになります。

労働安全衛生法で定められている“第一種圧力容器”

高圧ガス設備には“第一種圧力容器”と呼ばれているものもあります。
労働安全衛生法で定められており、加熱器や反応器、蒸発器、アキュムレータなどが挙げられます。
第一種圧力容器は、蒸発した高圧ガス、また、発生させた蒸気、固体・液体を加熱させるための容器を指すことになるでしょう。大気圧に超える圧力は含まれていません。
それぞれの種類によって容器の特徴も変わってきます。
例えば、反応器は容器内で起こる化学反応で蒸気を発生させ、蒸発器は容器に含まれている液体の成分を分離させ、液体を加熱し蒸発させています。
高圧ガスを取り扱う人は必ずそれぞれの容器の特徴も知っておかなければなりません。

規制がとても厳しい高圧ガス設備について

よく、「ガス設備」と「高圧ガス設備」の違いについてわからないという人をみかけますが、これは“高圧ガス保安法”の定義に含まれているかいないかの違いです。
高圧ガス設備は高圧ガス保安法として日本の法律で厳しく取り決められています。
取り扱いを間違ってしまえば大きな惨事になりかねないので厳しくなっているのです。
高圧ガス設備は、設計から容器に使う材料、そして製作中でも検査を受けて合格しなければなりません。
それぞれの項目を順にクリアしていかなければ高圧ガスを保存・取り扱うことはできないでしょう。
とくに、特定設備については特定設備検査規則がしっかり定められています。
規則に沿って高圧ガス設備を整えていくことが必須条件となっているのです。

まとめ

高圧ガス設備とはどのようなものか説明していきました。
高圧ガスは非常に危険なものとなっているため、高圧ガス設備もきちんとしておかなければなりません。
安全に取り扱うためにも高圧ガス設備は欠かせないものとなっています。
特定設備と第一種圧力容器にわかれますが、とくに気をつけておきたい設備は「特定設備」です。
圧力が強いなかでガスをためこむので慎重に扱っていかなければならないでしょう。

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