危険物における石油類の分類とは? こんな風に分けられています。

危険物取扱者には甲種、乙種、丙種の3種類があります。
その中で、最も受験者数が多いのが乙種4類、通称乙4です。
この乙4を取得すると取り扱える危険物が、引火性液体。
その中には石油類があります。
そこで、今回は石油類の分類についてご説明しましょう。
石油類は私たちの一番身近にある危険物です。
これを知っておくと、保存法の注意点などもより理解できるでしょう。
危険物取扱者を受験する予定がある方や灯油などの石油類を常時家に保管しているという方は、ぜひこの記事を読んでみてください。

目次

  1. 石油類とは?
  2. 石油類の特徴とは?
  3. 石油類の違いを効率よく覚えるには?
  4. おわりに

1.石油類とは?

石油とは、油田から採掘される炭化水素を主成分とした液状の油のことです。
テレビなどで、地底や海中から真っ黒な液体がくみだされているのを見たことがある方もいるでしょう。
あれを「原油」といいます。
原油を精製することでガソリンや灯油をはじめとするいろいろな石油類ができるのです。
また、石油類は私たちの最も身近にある危険物でもあります。
ストーブの燃料である灯油や、車やバイクに入れるガソリンも石油類ですね。
石油類は引火性が高いことから、第4類危険物(引火性液体)に指定されています。
石油類は、さらに引火点によって第1~第4まで分類されているのです。
では、次の項から石油類のさらに詳しい特徴をご説明していきましょう。

2.石油類の特徴とは?

この項では、第1~第4石油類の特徴をご説明していきます。
覚えることが多いですが、ほかの石油類とは異なっていることを中心に覚えていきましょう。

2-1.第1石油類

第1石油類は、引火点が21度未満の引火性液体を指します。
引火とは、火を近づけると燃え上がることです。
自然に火がつく「発火」とは異なり、種火がなければ火はつきません。
覚え間違えないように注意してください。
引火点が21度未満ということは、常温でも火を近づければすぐに火がつくということです。
つまり、石油類の中で最も危険性が高いもの。
引火性液体の中では、特殊引火物についで危険性が高いです。
石油類には、水に溶ける水溶性のものと水に溶けない非水溶性のものがあります。
第1石油類の中でもよく知られているのが、ガソリンやベンゼンです。
また、水溶性のものではアセトンがマニキュアの除光液として身近で使われています。
マニキュアの除光液が21度未満で引火するなど、知らない人の方が多いでしょう。
これらの第1石油類は火を近づければ即座に引火するので、火気厳禁のところで保存してください。

2-2.第2石油類

第2石油類とは、引火点が21度以上70度未満のものです。
常温では引火しないので、第1石油類よりは危険性が低いでしょう。
しかし、灯油のように霧状にすると常温でも引火する危険性があったり、ガソリンと混ぜると引火しやすくなったりするものもあります。
また、酢酸のようにコンクリートを腐食させるほどの腐食性を持つものもあるのです。
取り扱いや保存法をしっかり覚えておきましょう。

2-3.第3石油類

第3石油類とは、引火点が70度以上200度未満のものをいいます。
これだけ引火点が高いと、常温ではまず引火しません。
しかし、重油のように一度火がつくと燃焼温度が高いために消化が難しいものもあります。
また、ダイナマイトの原料であるグリセリンはヒドロキシル基が3つあるため、消防法上のアルコール類には含まれずに第3石油類に分類されているのです。

2-4.第4石油類

第4石油類は引火点が200度以上250度未満のものです。
ここまで引火点が高いと、揮発(きはつ)性も低いため第1石油類のように密閉して保存しなくても大丈夫なものが多いでしょう。潤滑(じゅんかつ)油として使われているモーター油やタービン油、さらにプラスチックを柔らかくする可塑剤(かそざい)も第4石油類に分類されます。
しかし、この第4石油類も、霧状にすると引火しやすくなるという特徴があるのです。
ですから、スプレー式の潤滑(じゅんかつ)油や可塑剤(かそざい)を使っているときは、火を近づけないように注意してください。
また、消火するときに水をかけると水蒸気爆発を起こす恐れがあります。

2-5.特殊引火物とは?

特殊引火物とは、石油類ではありませんが危険物第4類(引火性液体)に分類されている最も危険な物質です。
特殊危険物は、引火点がマイナス20度以下、沸点が40度以下、そして発火点が100度以下のものを指します。
つまり、不用意においておけば条件しだいで何もしなくても発火する物質です。
石油類ではありませんが、引火点が最も低いものや沸点、発火点が低いものなどが出題されることも多いのでしっかり覚えておきましょう。

3.石油類の違いを効率よく覚えるには?

危険物取扱者の試験は暗記が中心です。ですから参考書を丸暗記すれば、合格できる可能性は非常に高いでしょう。
しかし、実際に参考書を丸暗記するのはとても大変です。
そこでこの項では、石油類の効率よい暗記の仕方をご紹介します。

3-1.石油類の特徴を暗記する

石油類にはそれぞれ特徴があります。
引火点で分類されていますが、そのほかにも消火法や特徴、火災予防法などにも違いがあるでしょう。
特に、消火法と保存法、火災予防法は危険物取扱者の資格を取得してからも必要な知識です。
問題に出されることも多いので、覚えておくとよいでしょう。

3-2.使われることが多いものを優先して暗記しよう

石油類の中には、ガソリンや灯油など私たちの身近にある危険物が多く出てきます。
あまりなじみのない危険物より、このように身近にある危険物の特徴や火災予防法が出題されることが多いでしょう。
また、参考書によってはここ数年に出題された物質を太字などで書いてあるものもあります。
このような物質を優先的に覚えると点が取りやすいでしょう。

3-3.隙間(すきま)時間を有効に使って勉強しよう

危険物取扱者は、社会人にも人気のある資格です。
しかし、学生の頃のようにまとまった勉強時間が取れない人も多いでしょう。
そんなときは、隙間(すきま)時間をうまく使って勉強してください。
通勤時間や昼休みなど10分時間があれば、石油類の特徴をひとつくらい覚えられます。
また、隙間(すきま)時間をうまく使うためにはぶ厚い参考書よりも、スマートフォンなどで見られるものを選んだ方が、効率的です。
最近はアプリタイプやDVDを使った講義形式の参考書も増えてきましたので、ブックタイプにこだわる必要もないでしょう。

5.おわりに

いかがでしたか?
今回は、石油類の分類についてご説明しました。
まとめると

  • 石油類は引火点によって第1~第4まで分類される。
  • 灯油やガソリンなど私たちの身近にある危険物も石油類である。
  • 引火点が低いものほど危険性が高くなるので取り扱いに注意する。
  • 引火点が高くても、霧状にしたりほかの危険物と混ぜたりすると引火点が低くなるものがあるので注意する。

ということです。
石油類は私たちの生活になくてはならないものですが、保管方法が悪いと火災の原因になるでしょう。
また、一度火がつくとなかなか消火できずに被害が大きくなる場合があります。
ですから、石油類を覚える際は引火点だけでなく火災予防法や消火法などもしっかりと覚えておきましょう。
危険物取扱者の資格取得を目指さす人でなくても、家に灯油を大目に保管していたりする場合は覚えておくと便利です。