危険物取扱者免状の取得方法と紛失時の対処法:必読ガイド

危険物取扱者は、特定の危険物を扱う業務に従事する際に必要な国家資格です。取得した免状は、業務に従事する際に常に携帯する必要があるため、大切に管理しなければなりません。

しかし、何らかの理由で紛失してしまった場合は、再発行を受ける必要があります。そこで、今回は危険物取扱者の免状に関する情報をご紹介します。

具体的には、免状の申請や交付の仕方、免状を紛失してしまった場合の再発行手続き、免状の有効期限についてなどを解説します。

これらの情報を知っておくことで、万が一の際にスムーズな対応ができるようになります。

  1. 危険物取扱者の免状とは?
  2. 免状の携帯義務はあるの?
  3. 免状を紛失したり破損してしまったら?
  4. 免状を紛失したり汚さないようにするには?

1.危険物取扱者の免状とは?

この項では、危険物取扱者の免状の形態や申請方法などをご紹介していきます。危険物取扱者の試験に合格した後は、すぐに免状を交付してもらいましょう。

1-1.免状の形態

国家試験の免状は、賞状のような形状をしているものが多いですが、危険物取扱者の免状は自動車の運転免許証とよく似た形をしています。危険物の類の欄もあり、取り扱える類に丸がついているので、免状を見ればどの類の危険物が取り扱えるか一目でわかるようになっています。

1-2.免状を新規交付のやり方

危険物取扱者の試験に合格したら、合格通知とともに免状交付申請書が送付されてきます。免状を交付してもらわないと、危険物を取り扱うことはできませんので、できる限り早く申請しましょう。申請のやり方は各都道府県ごとに細かい違いがありますので、交付のやり方をよく読んで申請をしましょう。

また、免状の交付には1種類につき2800円の交付手数料が必要です。複数の類に合格した場合は類の数×2800円の手数料がかかりますので、注意をしましょう。なお、事情があって交付期限内に申請を行わなくても免状を交付してもらえますが、発行までには時間がかかります。

今はインターネットで合否を確認できますので、合格したけれど通知がなかなか来ない、という場合は消防試験研究センターに問い合わせをしてみましょう。

1-3.免状は書き換えも必要

危険物取扱者の免状は顔写真も添付されていますので、10年ごとに書き換えが必要です。また、氏名や本籍地が変わった場合も免状の更新をしなければなりません。申請方法は消防試験研究センターのホームページに記載されているので、まずそれを熟読してから必要書類をそろえて申請をしましょう。ちなみに書き換えには700円の手数料が必要です。

1-4.写真はどんなものを使えばいいの?

免状に添付する写真は無帽で顔がはっきりと映っているものが必要です。また、サングラスをかけた写真は使用できません。自動車の免許証と同じものを使うと間違いないでしょう。写真店やスピード写真でとってもらったものを使用すると、撮影した日付も入っているので便利です。

2.免状の携帯義務はあるの?

危険物取扱者の免状は基本的に携帯義務はありません。しかし、タンクローリー(移動タンク貯蔵所)で危険物を移送するときだけは携帯する義務があります。タンクローリーを運転する方は、常に財布の中などに免状を入れておきましょう。

また、携帯する義務がないといっても、消防署が点検に来た際には免状の提示が求められることがあります。職場で常時危険物を扱っているという方は、家ではなく会社に免状を置いておくとよいでしょう。

3.免状を紛失したり破損してしまったら?

この項では免状を紛失や破損してしまった場合の対処法をご紹介します。できるだけ早く再発行を申請することが大切です。

3-1.再発行の手続きの方法

免状を紛失したり破損してしまった場合は、再交付申請をすれば免状を再発行してもらえます。この場合、申請をする都道府県は「免状を交付してもらった都道府県」か「免状を書き換えた都道府県」です。免状を交付したもらった後で引っ越したという場合は、居住している都道府県では再発行をしてもらえないので注意してください。再発行申請書は消防試験研究センターのホームページからダウンロードできますので、印刷して使用しましょう。

また、同じホームページに申請の方法や必要な添付書類も記載されていますので、必ず熟読して申請してください。なお、手数料として1800円が必要です。

3-2.免状の再交付前に内容情報が必要な場合は?

免状の再交付には時間がかかります。その最中に免状の内容情報が必要な場合は、最寄りの消防試験研究センターの支部の窓口にその旨を願い出ましょう。時間はかかりますが、免許証などの個人を特定できる証明書があれば、内容情報を教えてもらえます。

3-3.紛失したと思った免状が出てきた場合は?

新しい免状を交付された後に古い免状が出てきた場合は、再交付を受けた都道府県の消防試験センターの支部に10日以内に出てきた免状を提出しなくてはなりません。勝手に処分をしたり、2枚免状を持ち続けることはできません。

また、古い免状を紛失した状態で新しい類に合格した場合は、一度免状の再発行をうけてから改めて新しい免状を発行してもらう必要があります。非常に面倒なことになりますのでたとえ使用していなくても免状が紛失した場合は再発行をしてもらいましょう。

4.免状を紛失したり汚さないようにするには?

危険物取扱者の免状を紛失したり汚さないようにするためには、以下のような工夫をしてみましょう。

4-1.パスケースなどのケースに入れる

前面が透明になっているパスケースを利用すれば、いちいち免状をケースから出す手間もかかりません。

4-2.汚れた手で免状を触らない

免状を確認しなければならない、という状況になったらまず手を洗ってから免状を触りましょう。特にガソリンスタンドで働いている場合は手が汚れていることが多いので注意が必要です。

4-3.財布に入れる場合は出し入れしないポケットに

クレジットカードなど良く使うカード類と同じポケットに入れておくと破損したり、汚してしまいやすいです。財布に入れておく場合はできるだけ普段は使っていないポケットに入れておきましょう。

4-4.更新を忘れない

危険物取扱者の資格を持っていても、それを取り扱う仕事についていない場合は、免状をしまいっぱなしということもあるでしょう。そしてそのまま紛失、という可能性もあります。

しかし、たとえ危険物を取り扱う仕事についていなくても、10年ごとの更新は必要です。忘れずに行うようにしてください。

おわりに

今回は、危険物取扱者の免状の交付申請の仕方や紛失してしまった場合の対処法などをご紹介しました。

まとめると

  • 危険物取扱者の試験に合格したら、すぐに免状の交付申請を行う
  • 危険物取扱者の免状は10年ごとに写真を更新しなくてはならない
  • タンクローリーを運転する場合は免状の携帯義務がある
  • 免状を紛失したり破損した場合は速やかに再交付をしてもらう

ということです。

危険物取扱者の免状は自動車の免許証ほど携帯する必要がないので、紛失しても気づきにくい場合もあるでしょう。しかし、免状を悪用しようとすれば悪用できてしまうので、管理には十分注意してください。

また、免状を取得したっきりという人は、10年ごとの写真の更新も忘れがちです。長い間更新をしていないといざというときに困ったことになります。10年以上書き換えをしていない、という人は速やかに最寄りの消防試験研究センター支部に書き換えに行きましょう。書き換え自体は短時間で済みます。

なお、タンクローリーの運転をしている方が免状の書き換えをする場合は、免状のコピーを渡し、新しい免状と引き換えに古い免状を渡すことも可能です。

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